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今日のテーマは「花穂紫蘇」
ご飯屋さんに行くとお造りなどに添えてある紫色の小さく可愛らしい花
一般家庭では、ほぼ使うことが無い専門性の高い商品なので、名前も知らない人もいるのでは?
「ほじそ」とか「はなほ」とか色んな呼ばれたりするこのお花
とっても簡単に言うと「紫蘇の花」です。
紫蘇って実は
芽 → 葉 → 花穂 → 穂紫蘇 → 実紫蘇 → 種
種から花までほぼ全部食べられて全部商品になる植物!
花穂と穂紫蘇は同じものを指していわれることがほとんどですが
厳密には花穂(はなほ)が画像の花穂紫蘇であり、穂紫蘇(ほじそ)というと、花が落ちた後の状態の商品。
農水省の資料では明確に
・花穂=花が全体の約3分の1ほど咲いた状態で収穫
・穂じそ=花が咲き終わった状態で収穫
と区別されています。
※ご注文いただく際は「穂紫蘇」で画像のものが来ます。
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この花穂紫蘇というものは、単純に「花が咲くまで育てて収穫している」わけではありません。
実は「花穂を作るための紫蘇」なのです。
そして驚くことに、全国で流通する花穂紫蘇のほとんどが、愛知県東三河の豊橋温室園芸農業協同組合の出荷によるもの。
豊橋では1963年頃に花穂・ほじその生産が始まり、1969年に花穂部会が設立されました。
最初は東京・足立の産地から栽培が伝わったものの、その後は部会の生産者自身が品種改良を始めたそう。
しかも農業試験場や種苗会社任せではなく、農家さん自身が「花の大きさ・色・品質・周年栽培への適性」を選抜して、花穂専用品種を作ったんだって!
花穂紫蘇はハウス栽培され周年出荷されるんだけど、主な品種は4種類
・千代の光(1984年登録)
・芳仙(1995年登録)
・ゆたかのかおり(1995年登録)
・ゆたかのひかり(2000年登録)
https://www.toyoon.or.jp/ayumi.html
部会では品質維持のため、部会員が勝手に自家採種した種を使うことも認めておらず、部会が配布する花穂用種子を使うルールになっているそう。
さらには品種の育成者権が切れた後も、部会員から外部へ種苗・種子を譲渡することを規約で禁止しているとのこと。
・産地が作った専用品種
・種を外に出さない仕組み
・栽培技術
・共同選果・出荷
までがセットになって、「豊橋の花穂紫蘇」という商品を作っているのです。
周年出荷されてはいても、やっぱりショートする時期はあるし
そんな時に産地を増やせばいいじゃん?なんて安易に考えたことももちろんあります。
でもだからといって、他産地が「紫蘇を育てて花を咲かせれば同じ商品が作れる」という単純な話ではなく…
しかも本来は周年商品ではなかったそうで、生産開始当初は冬季だけの出荷だったそう。
そこから花穂専用品種の開発と温室栽培技術を積み上げて、現在の周年供給を実現したすごさ。
農水省も、豊橋花穂の価値として高品質と周年供給体制を挙げています。
一般野菜みたいに大量消費される品目じゃないのに
料理人さんが365日必要とする超ニッチな業務用野菜を
産地側が365日切らさない仕組みにしたこの視点と熱量が花穂紫蘇という小さな小さなお花からでも伝わります。
そして2025年にGI登録されています。
2025年1月30日、「豊橋花穂」は農林水産省の地理的表示(GI)保護制度に登録されました。
生産地も明確に定められていて、豊橋市を中心に、豊川市の一部、新城市作手清岳。
登録生産者団体は豊橋温室園芸農業協同組合。
1963年から始まった豊橋の花穂紫蘇は今では、国に登録された地域ブランド。
さらには国内だけじゃなく、20年ほど前からEUやアメリカなどにも輸出されています。
しかしながら2026年現在、花穂紫蘇の部会はわずか26名!
驚くことにこの人数で日本全国の花穂紫蘇の需要を支えているんです。
凄すぎて思考が停止しました…